神は実在する

「神は実在する」前田孝師の本のタイトルです。師の想いを発信していきます。

密教 惟神の道(徳と神人合一)

日本人は、古来「有徳の民」と言われています。全ての日本人は何等かの形で「徳」を持っているからです。この徳は、その背後に神の御加護を頂いている処なのである、と言う事を知る人は少ない事だろう。天地創造以来の神々との約束と言うものがその事に働きかけているからであるのです。

地球創造の始め、この地上に神の降り給うた、神徳を初めて受けた国、と言う意味があるのですからかも知れません。従って「神様なしでは世も明けぬ国」と言う処から、神ながらのうつし国とも申されていたのでしょう。

この様に日本人の霊魂の中には、滞在的に神意が含まれているからなのです。徳にはこの神徳の他に人徳と言うものもありますが、何よりも御神徳が優先されていわれるのも、これ等の意味があるからなのでありましょう。

日本人の信仰の中には、言わず語らず、この御神徳を得る為のものが信仰の目的の中に含まれている事は言う迄もありません。

信仰により神の御力を頂いたり、霊の力を頂いたりする事があり、同じ御神徳を頂いたと言う事があるのです。

昔から言われる信仰の目的とされている『神人合一の心境』と言われるものもこれが言われます。神様と同じ価値観、同じ発想を持てる人物を『神人合一者』と言われたりするのです。この事は神様の方から、「この者は私の考え方と同一である。(一緒です)」と思われる(認められる)事なのです。

この事は、人間が言う事ではありません。神と人とは、別のものなのですから、神様のお考え(神心)を我が心の中に体得することをして、神人合一者とも言うのですから、信仰は、これを目標とするものでないといけないのです。

昔は、この神人合一することを、神懸かりとなる事と解されていました。しかし、正神は、この神懸かりを禁止されているのですから狂人となるので、よくない、と申されていて、この事を勘違いしている霊能者達が多いので、よくよく取り違えの無い様に注意することなのです。

神心を体することと言う事と、神懸かりとなる事は、天地の差があり、一方は正神界につながり、又一方は、邪霊界とつながる事となってしまうのです。

正神の理想とされている地上天国とは、きわめて常識的であり、しかし正しい信仰力に基づいた霊的知識を涵養された有徳者を指されるのです。その様な心境の人達による国法を遵守される社会、国家をして地上天国ともうされるのですから、よく注意するのです。