神は実在する

「神は実在する」前田孝師の本のタイトルです。師の想いを発信していきます。

大谷司完 伝 ー支部時代から本部奉仕へー

瑞霊神と申される神様は、世界の宗教発生の元締めをされる神様であり、今度の御神業に就いても世界の元締の神の教え、即ち惟神の教えを立てて居られる神様であり、ことさら神の救いの道を立てられる唯一の神様なのです。

この神様は大谷司完師を育成されながら、又一方出口王仁三郎という人物を指導されていたのでした。

瑞霊神を点として一方を大谷司完、一方を出口王仁三郎の三点、三角形の教育を始められるのでした。

瑞霊神から出口王仁三郎氏への内流による指示、又瑞霊神より大谷司完師へ内流による指示、出口王仁三郎氏から大谷司完師による指示、と言う三角法が採用されての教育だったのでした。

それは神様からの内流を同時に二人の人物が知っていると言う事なのです。

霊界での学校教育を終えられた司完師は、現実界(現世)に於いてもその実際を応用経験する必要があったのでした。

ある一定の期間、その教育を神様は出口王仁三郎氏に内流で託されるのでした。無論、この事は司完師にも伝えられています。これも大変珍しい啓示の現れとなっている、前代見聞のことなのでした。

ある日、出口王仁三郎氏より大谷司完師に内流が送信されます。その内容は、「桜の花の咲く頃綾部に来い」と言うものだったと聞いています。

司完師はすぐに店をたたみ、天祐支部を村手栄三氏に譲り、家族に奉仕生活のことを告げて綾部に向かうのでした。

綾部では、出口聖師は来客中でした。話を終えられた時、司完師の方にと歩み来られて「貴方が大谷さんか。思ったより早く着いたな」と申されました。

その内心は「自分の送った内流による信号を上手に受け取って来よった。なかなかやりよるわい」と思って居られたのでした。

 

宣伝使として最高位の位を持って居られた王仁三郎氏の三女八重野の夫、出口宇知麿氏は、何故か信者の人気は司完師の方に寄っていたのをよく解っていてくやしく残念に思われていたのでした。

そこで父親の王仁三郎にそれを直訴し、親から司完師にたいして厳重な注意をしてもらおうとしたのですが、王仁三郎氏は、公正にものごとを見て居られて逆に息子の考え方をたしなめられたのです。

「お前も神様の事をよく勉強して話も大変上手なのだが、その内容とするものが所詮、学問からの発想であり、大谷さんの話すことは、全て霊的と言って霊界の真理、現状を元に対応された話をされているので、お前には到底太刀打ち出来ん相手である。だからあの様なお方とお前とは、最初から比較出来る相手ではないことを、よく知っておかんといかん」と人を見る観点が違っている事を言われたのでした。

この様な処が出口聖師の偉大さを見せられる処なのでした。

良いは良い、悪いは悪いで公平な判断をされ、あまつさえどこが違うはをハッキリ教えてあげると言うこと、まして我が子、他人の子の差別や教祖の家、信者の人等のエコヒイキなど一切なく、道の立場から人を見て居られると言う証をしめされたのでした。